NPO法人をつくりたい

ここでは、特定非営利活動法人(以下、NPO法人)を設立するために必要な基礎知識をご紹介します。
NPO法人をつくるための要件、認証までの流れ、法人格取得のメリット・デメリットなどをご説明します。

そもそもNPOとは?

NPO法人ってどうやって設立するの?

NPO法人は、特定非営利活動促進法(NPO法)に基づき、
所轄庁(※1)の認証(※2)を得た上で、法務局に登記を行い、
法人格を取得します。
登記を行ってはじめて、NPO法人と名乗ることができます。

※1「所轄庁」

基本的には都道府県ですが、島根県では事務処理権限を多くの市町村へ移譲しています。

島根県内のNPO法人申請窓口一覧

※2「認証」

原則として行政側に裁量権はなく、基準にそった書類さえ提出されれば、すべて認められます。ただし、認可とは違い、認証を受けたからと行って、すばらしい団体であるという所轄庁からのお墨付きを与えられたわけではありません。信頼性は、活動の実績と情報発信によって高めることが必要です。

(認証と認可の違い)


「認証」…原則として行政側に裁量権はなく,明示された基準に則った書類が提出されれば,
行政はすべて認めなければならない。(例:NPO法人)
「認可」…その判断基準は行政側にあり,書類不備がなくても、行政が意図的に認めない場合がある。(例:社会福祉法人や学校法人)

NPO法人設立までの流れ

NPO法人になるための要件は?

  • 特定非営利活動を行うことを主たる目的とすること
  • 営利を目的としないこと(利益を社員に分配しない)
  • 10人以上の社員を有すること(役員を含む)
  • 社員の資格の得喪に、不当な条件を付けないこと
  • 役員として、理事3人以上、監事1人以上を置くこと
  • 報酬を受ける役員が、役員総数の1/3以下であること
  • 宗教活動、政治活動、選挙活動を主たる目的にしないこと
  • 暴力団でないこと

「特定非営利活動」とは?

NPO法において定められた20種類の分野に該当する活動であり、不特定かつ多数のものの利益に寄与することを目的とすること。

NPO法に定められた20分野の活動とは?

1 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
2 社会教育の推進を図る活動
3 まちづくりの推進を図る活動
4 観光の振興を図る活動
5 農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
6 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
7 環境の保全を図る活動
8 災害救援活動
9 地域安全活動
10 人権の擁護又は平和の推進を図る活動
11 国際協力の活動
12 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
13 子どもの健全育成を図る活動
14 情報化社会の発展を図る活動
15 科学技術の振興を図る活動
16 経済活動の活性化を図る活動
17 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
18 消費者の保護を図る活動
19 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
20 前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動(※島根県では条例で定められた活動はありません)

「不特定かつ多数のものの利益」とは?

誰もがその法人の活動の利益を受けることができること、法人の活動が社会全般の利益となること(いわゆる公益)をいいます。

一方、特定の個人や団体のみの利益(いわゆる私益)や、自治会や組合など会員相互の利益(いわゆる共益)を目的とした活動は、利益を受ける対象が限定されていますので、上記の20分野の活動であっても、特定非営利活動にはあたりません。


NPOは儲けてはいけないの?


NPOは、「収益や利益をあげてはいけない」、「無償で活動すること」と誤解されることが多いようです。
特定非営利活動の「非営利」とは、「儲けてはいけない」という意味ではなく、「利益をあげてもいいけれど、その利益を構成員に分配してはいけない」ことを意味します。
したがって、活動を継続するために、どんどん儲けてもいいのです。ただし、儲けた利益は、次年度以降の事業にあてるか、収益をあげるのが困難な別の社会貢献活動にあてなければなりません。

法人の種類 収益事業 収益の使い道
NPO法人 次年度以降の事業にあてる。
営利企業 役員や株主等に配当する。

NPO法人って税金払わなくていいの?

「非営利だから」「NPOだから」といって、「税金を払わなくていい」というわけではありません。

税金を納めるかどうかは、展開している事業が法人税法上の「収益事業」にあたるかどうかで決まってきます。

収益事業とは、法人税法上の販売業・製造業など34事業で、継続して事業場を設けて営まれるものをいいます。

法人税法上の34事業とは?

 

1.物品販売業 2.不動産販売業 3.金銭貸付業
4.物品貸付業 5.不動産貸付業 6.製造業
7.通信業 8.運送業 9.倉庫業
10.請負業 11.印刷業 12.出版業
13.写真業 14.席貸業 15.旅館業
16.料理店業その他の飲食店業 17.周旋業
18.代理業 19.仲立業 20.問屋業
21.鉱業 22.土石採取業 23.浴場業
24.理容業 25.美容業 26.興行業
27.遊技所業 28.遊覧所業 29.医療保険業
30.技芸教授業 31.駐車場業 32.信用保証業
33.無体財産権の提供等を行う事業 34.労働者派遣業

(法人税法第2条第13号)

NPO法人の社員とは?

NPO法上の「社員」とは、「法人の構成員」を意味します。

法人の最高の意思決定機関である総会において議決権を持ち、法人の意思を決定します。一般的には「正会員」に当たるものです。「社員」は個人または法人、人格のない社団(いわゆる任意団体)であり、国籍、住所地等の制限はありません。 なお、一般的な会社員という意味ではありません。会社員という意味合いの言葉と同意義は職員といいます。

NPO法人を設立する場合、この「社員」を10名以上集める必要があります。「社員」には誰でも自由になることができ、NPO法人の役員や団体、企業も「社員」になることができます。

NPO法人の役員とは?

「役員」になることができるのは、個人(自然人)だけであり、外国人や未成年者でも役員になれます。
しかし、法人や任意団体は役員になることができません。

一方、「役員」として、理事3人以上、監事1人以上を置かなければなりません。

「理事」は、NPO法人の代表機関として対外的に法人を代表し、対内的には定款や社員総会の決議に従って法人の事務を執行する仕事を行います。

「監事」は、理事の業務執行の状況や法人の財産の状況を監査する役割を担います。不正の事実などを発見した場合には、所轄庁や社員総会に報告する義務があり、また、必要がある場合には、社員総会を招集することができます。


なお、「理事」は社員や職員を兼ねることができます。「監事」は社員にはなれますが、組織をチェックする役割があることから、「理事」や職員を兼ねることはできません。

NPO法人化のメリット・デメリット

NPO法人になると、法人名で契約や資産の所有・管理ができるようになります。また、社会的信用が増すことが期待できます。しかしながら、団体に対する信用は法人格を持ったからといって得られるものではなく、しっかりとした活動実績から得られるものだと心得ておきましょう。

また、NPO法に基づいた法人運営や書類提出が義務付けられます。加えて、納税や登記など、各種法令等を守る必要があります。これらの事務的な負担を担えるかどうかについても事前に確認しておきましょう。

そして、活動を継続させるためには、しっかりとした事業計画が大切です。

NPO法人になると得られるメリットや、法人化に伴う義務を理解したうえで、本当に法人化が必要かどうか、よく話し合ってみましょう。

<メリット>

  1. 個人よりも社会的信用が得やすい
  2. 契約の主体となり、団体名義で契約、登記、口座開設ができる
  3. 所有の主体となり、団体として財産の所有ができる
  4. 公的施設の利用料が減免される場合がある
  5. 指定管理や公共事業の受託の可能性が高くなる
  6. 領収書などの印紙税が減免される
  7. 会費や寄附金が課税対象外になる
  8. 職員採用が有利になる場合がある
  9. 助成金・補助金の応募要件に法人格を求められる場合がある
  10. 広報に取り上げられ機会が増えることもある

<デメリット>

  1. 活動内容に制約がある
    法令や定款の制約を受ける
  2. 厳正な事務処理が必要である
    事業報告書や会計書類の提出と情報公開
  3. 税務申告義務が発生する
    原則、法人住民税が課税される
    収益事業には法人税も課税
  4. 解散したとき残余財産が戻ってこない
  5. 解散時に費用が掛かる

NPO法人の設立に関する相談窓口

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